用語集

2025/10/27作成

顔認証とは、個人の顔の形状や特徴を解析し、本人確認を行う生体認証技術の一種である。顔の輪郭、目・鼻・口などの位置や大きさの比率（特徴点）、顔の奥行きなどを数値化し、事前に登録された顔データと照合することで認証を行う。

非接触で認証可能なため、マスク着用時でも認証できるなど利便性が高いほか、接触による感染リスクがないなど衛生面にも優れており、スマートフォンのロック解除、オフィスの入退室管理、空港の出入国審査など、幅広い分野で活用されている。医療機関では、患者の本人確認や職員の勤怠管理に導入される例もある。

顔認証は利便性が高い一方で、意図しない追跡やデータ漏えいといったプライバシー侵害のリスクや、なりすまし、認証エラー（誤認識・拒否）のリスクも指摘されており、顔画像の保存・利用に関しては個人情報保護法や各国のデータ保護規制などの法令順守が求められる。

技術的にはAIによる画像解析が進化しており、照明や角度の違いにも対応できる精度向上が進んでいる。今後は、セキュリティと倫理の両面からのバランスが重要になる技術である。