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介護士の給料はいくら? 平均年収・月収の実態と給料を上げる方法を解説

2026/9/24

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介護士の給料はいくら? 平均年収・月収の実態と給料を上げる方法を解説

介護士の給料は「低い」というイメージを持たれがちだが、実際の水準や、施設形態・資格・勤続年数によってどの程度の差があるのかを正確に把握できている人は多くないだろう。人材の採用や定着に悩む介護事業所にとって、給料の実態を客観的なデータで知ることは処遇改善の第一歩になる。

本記事では、厚生労働省の最新データをもとに介護士の平均年収・月収の実態を整理した上で、給料が低いと言われる理由や、国の処遇改善策、給料を上げるための具体的な方法までを解説する。ぜひ、自社の処遇改善や人材戦略の参考にしてほしい。

本記事のポイント

介護士の平均給料を解説

最新調査をもとに年収・月収の実態を紹介します。

給料差の要因を整理

施設形態や資格、勤続年数による違いを解説します。

給料アップの方法を紹介

処遇改善策や資格取得のポイントを解説します。

(1)介護士の平均給料はいくら

「介護士の給料は低い」というイメージが先行しがちだが、実際の水準を正確なデータで確認できている人は少ないだろう。ここでは、介護士の平均年収・月収の全体像を整理する。

・介護士の平均年収と給料の内訳

厚生労働省の令和6年度調査によると、介護職員(常勤・月給)の平均給与額は338,200円で、これを単純に年換算すると約405.8万円となる。平均給与額は前年同月より13,960円増加している。なお、平均給与額には基本給・各種手当・賞与等の一時金(月割額)が含まれており、その内訳は基本給192,660円、手当97,980円、一時金47,560円である。

・男女別・年代別の給料の違い

介護士の給料は性別によっても差があり、女性介護職の平均給与額は328,830円、男性介護職の平均給与額は356,030円である。男性は正社員として働く割合が高く、家族手当や住宅手当が支給されやすいことが、この差の一因と考えられる。

年代別では男性が40代、女性が50代で給料がピークを迎える傾向にあり、60歳以降は男女の給料が逆転する点も特徴的である。

(2)施設形態・雇用形態による給料の違い

介護士の給料は、どの施設で、どのような雇用形態で働くかによって大きく変動する。ここでは、施設形態別・雇用形態別の給料水準を整理する。

・施設形態別の平均給料

介護老人福祉施設(特養)の介護職員(常勤・月給)の平均給与額は361,860円、介護老人保健施設は352,900円と、夜勤を伴う入所系施設は全体平均(338,200円)を上回る水準にある。

一方、日勤が中心の通所介護事業所(デイサービス)は294,440円、比較的小規模な認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム)は302,010円と、全体平均を下回る傾向がある。

これは、24時間体制で夜勤手当が発生しやすい入所系施設と、日勤のみの通所系施設との業務負担の違いが反映されているためと考えられる。

・常勤職員と非常勤職員(パート)の給料差

雇用形態別に見ると、常勤職員の平均給与額は338,280円である一方、非常勤職員は196,060円と、およそ14万円の差がある。この差は、夜勤手当や残業手当、賞与の有無によるところが大きく、非常勤は勤務時間が短い分、手当が付きにくく基本給も抑えられがちである。

非常勤の介護士の時給は地域差が大きく、都市部や人手不足が深刻な地域では1,400円台~1,500円台に達するケースもある一方、地方では1,000円台前半にとどまる場合も少なくない。

(3)資格・役職・勤続年数による給料の違い

介護士の給料は、施設や雇用形態だけでなく、保有資格や役職、勤続年数によっても変動する。ここでは、それぞれの切り口で給料の違いを見ていく。

・資格別の平均給料

資格別に見ると、国家資格である介護福祉士の平均月給は350,050円と最も高く、実務者研修は327,260円、初任者研修は324,830円となっている。無資格の場合は290,620円で、介護福祉士との差は約6万円の開きがある。

・役職別・勤続年数別の給料の伸び

役職別に見ると、管理職ではない介護職員の平均給与額が327,720円であるのに対し、管理職では378,110円と、役職が付くことによって給与が大きく上昇する傾向がある。

勤続年数別では、勤続1年目の平均給与額が298,760円であるのに対し、20年以上では382,520円となっており、経験を積むにつれて給与額がおおむね上昇する傾向が見られる。

(4)介護士の給料が低いと言われる理由

介護士の給料は上昇傾向にあるものの、依然として他産業と比較すると低い水準にあると指摘されることが多い。ここでは、その背景にある構造的な理由を整理する。

・介護報酬に上限があり、事業所の裁量で決められない

介護施設の主な収入源である介護報酬は、国が定める介護報酬制度にもとづいて設定されており、事業所側が独自に報酬額を引き上げることはできない。人件費が経営コストの大部分を占める一方、物価や光熱費が上昇しても報酬に十分反映されるとは限らないため、経営が圧迫されやすく、昇給や賞与の原資を十分に確保できない事業所も少なくない。

・非正規雇用が多く、専門性が評価されにくい構造

介護士は資格や実務経験を問わない求人も多く、未経験者が就職しやすい職種とされている。一方で、介護報酬制度のもとで事業収入が一定の枠組みに制約されることなどから、他業種と比べて賃金水準が大幅に上昇しにくい構造があると指摘されている。

また、専門性の高い業務であるにもかかわらず、資格がなくても従事できる業務が多いことから、専門性が十分に評価されにくいという課題も根強い。

(5)介護士の給料は今後どうなる? 国の処遇改善策

介護士の給料にはさまざまな課題がある一方、国は処遇改善のための制度を段階的に整備してきており、給料は緩やかに上昇を続けている。ここでは、国の処遇改善策の仕組みと最新の動向を紹介する。

・国の処遇改善策と最新の賃上げ動向

国は慢性的な人材不足が課題となっている介護業界に対し、介護職員の賃金改善を目的とした制度を整備してきた。2022年には介護職員の収入を月額9,000円程度引き上げることを目的とした補助制度が導入され、その後は介護報酬上の加算制度として運用されている。2024年6月からは既存の加算制度を一本化した「介護職員等処遇改善加算」が開始されており、国は介護人材の確保に向けて処遇改善を進めている。

(6)介護士が給料を上げるための方法

介護士自身、あるいは事業所として給料を上げていくためには、国の制度整備を待つだけでなく、個人・事業所双方でとれる具体的な打ち手を知っておくことが重要である。ここでは、介護士が給料を上げるための代表的な方法を紹介する。

・資格取得やキャリアアップによる給料アップ

介護福祉士や、その上位資格である認定介護福祉士、あるいはケアマネジャーといった資格を取得することで、資格手当の対象になったり、より責任のあるポジションへのキャリアアップにつながったりする。

管理職や施設長を目指すことも有効な手段であり、特に特別養護老人ホームや介護老人保健施設の管理者では、平均年収が500万円を超えるケースも報告されている。

・夜勤や手当の活用と職場選び

夜勤に入る回数を増やすことも、給料アップにつながる代表的な方法である。夜勤手当の相場は1回あたり5,000円~7,000円程度とされ、週に1回夜勤を増やすだけでも月収を2万円~3万円程度アップさせることが可能とされている。

また、手当の内容が充実した職場や、給料水準の高い施設形態への転職も、年収を上げるための有効な選択肢の一つである。

(7)介護士の給料に関するよくある質問

Q1.介護士の給料は今後も上がる可能性がありますか?

介護業界では人材不足が続いており、国も介護職員の処遇改善を重要な課題として位置づけています。2024年6月には「介護職員等処遇改善加算」が開始されるなど、賃金改善に向けた取り組みが進められているため、今後も給料水準の改善が進む可能性があります。

ただし、実際の給料は介護報酬改定や事業所の経営状況などにも左右されるため、すべての介護士の給料が一律に上がるとは限りません。

Q2.介護士が給料を上げるために、まず取得すべき資格は何ですか?

これから介護業界でキャリアアップを目指す場合は、初任者研修、実務者研修を経て、国家資格である介護福祉士の取得を目指す方法が代表的です。介護福祉士は無資格者や研修修了者と比べて平均給与額が高い傾向にあり、資格手当や役職への登用につながる場合もあります。

勤務先の資格取得支援制度やキャリアパスも確認しながら、自身の働き方に合った資格取得を進めるとよいでしょう。

Q3.介護事業所が職員の給料を上げるためには何をすればよいですか?

介護事業所が職員の給料を改善するためには、介護職員等処遇改善加算を適切に活用することが重要です。また、資格や経験、役職に応じた昇給・昇格制度を整備し、職員が将来的なキャリアをイメージできる環境をつくることも求められます。給料を単純に引き上げるだけでなく、業務効率化や人事労務管理の見直しによって経営基盤を整え、継続的な処遇改善につなげていくことが重要です。

(8)まとめ

介護士の平均年収は約405.8万円であり、他産業と比較すると決して高い水準とは言えないが、国による処遇改善策により給料は年々緩やかに上昇している。施設形態・雇用形態・資格・勤続年数によって給料には大きな差があり、資格取得やキャリアアップ、手当の活用、職場選びなどによって年収を上げることも十分可能である。

介護事業所として人材の採用・定着を進めるためには、給料水準や処遇改善加算の活用状況を正しく把握し、職員に分かりやすく伝えていくことが欠かせない。労務管理や給与計算が煩雑で対応に不安がある場合は、介護業界に対応した人事労務管理システムの導入も、処遇改善を進めるための選択肢の一つとして検討するとよいだろう。

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