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【建設業界の労務管理】長時間労働の是正と生産性向上を両立させるための7つのFAQ

2026/3/5

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【建設業界の労務管理】長時間労働の是正と生産性向上を両立させるための7つのFAQ

建設業界において、時間外労働の上限規制が適用されてから間もなく2年が経過しようとしている。現在は「法を守る」段階から、いかに「自律的な是正と生産性を両立させるか」という質の高い労務管理が求められるフェーズにある。本記事では、長時間労働の是正と生産性向上の両立についてFAQ形式で解説する。

Q1.建設業で長時間労働が発生しやすい根本的な原因は何か?

天候による工程の変動や、複雑な多重下請け構造、突発的な仕様変更などが主な要因である。
厚生労働省のデータ(2024年)によれば、建設業の年間実労働時間は全産業平均より48時間長く、出勤日数も11日多いという結果が出ている。依然として他産業に比べ労働負荷が高い構造にあり、人手不足がそれを加速させている。

Q2.上限規制の適用から2年が経過する中で、今改めて取り組むべき労務管理のポイントは何か?

単なる「労働時間の抑制」だけでなく、時間内の「労働の質」を高める管理である。
2024年4月の規制適用以降、形式的な36協定の順守は定着しつつあるが、隠れ残業の防止や、特別条項の適用回数を計画的に減らしていくといった、より高度な予実管理が求められている。

Q3.建設業の36協定において、現場独自の運用で注意すべき点は何か?

直行直帰が多い現場では、移動時間が労働時間に含まれるかどうかの客観的な判断基準が必要である。また、災害復旧等の例外規定があるものの、通常業務との切り分けを明確に記録として残しておくことが、労働基準監督署の調査等において重要になる。

Q4.年次有給休暇の取得率を向上させ、現場のワーク・ライフ・バランスを改善する仕組みはあるか?

年次有給休暇の計画的付与制度」を工事計画に組み込むことが有効である。大型連休に合わせたプラスワン休暇の設定や、工程の合間を狙った一斉取得日を設けることで、個人の心理的な休みづらさを解消し、組織的に取得率を向上させることが可能である。

Q5.長時間労働を是正しながら、生産性を維持・向上させることはできるか?

評価基準の明確化と適切なフィードバックが重要である。長時間働いている人ではなく「効率的に成果を出した人」が正当に評価される人事制度を導入すべきである。従業員が自らの課題を把握し、納得感を持って業務効率化に取り組める環境を整えることが成功のカギになる。

Q6.建設業における就業規則作成時、長時間労働対策として盛り込むべき項目は何か?

変形労働時間制の導入や、休憩時間の明確化、時間外労働の申請・承認手続きの徹底などが挙げられる。現場の状況に合わせた柔軟な勤務体制を規則化し、ルールを明確にすることで、不必要な残業の抑制と法令順守を両立させる。

Q7.DXによる現場の省人化は、具体的にどのように長時間労働の削減に寄与するか?

BIM/CIMやウェアラブルカメラを用いた「遠隔臨場」などの導入により、現場への移動時間を大幅に削減できる。また、クラウド型の施工管理ツールの活用で、事務所に戻ってからの書類作成時間を削減することが、残業削減の最も直接的な解決策になる。

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